MAXファクトリー製「

MAX合金 ビッグオー

」のレビューです


定価39800円 お勧め度 4 / 10





「雨の中、傘をささずに踊る人間がいてもいい。自由とはそういうことだ」



「ビィーッグオー、ショォータァイムッ!」

 なお、本商品に figma ロジャー・スミスは付属しませんのであしからず。



「ビィーッグオー、アァークションッ!!」



 今回はやたらと箱が大きく豪華なので、まずは箱の紹介。
 画像右のFMCSの箱と比べるとどれだけ大きいのかわかると思います。



 スリーブをとるとこんな感じ。
 質感も良好で豪華感がありますね。



 内箱を開くとまず目に入るのはスタッフ一覧とコメントカード。



 スタッフの方はMAXファクトリーの皆さんの名前が。
 メッセージカードにはMAX渡辺さんとさとうけいいちさんのコメントがあります。
 それにしても、「お待ちいただいたことはある、充実の内容」ですか・・・

それは無いですね





 ビッグオー自体はこんな感じで収納されています。。
 上段に本体、下段に付属品といった感じの構成です。

 で、この箱の重さが

2.6キロ

。もちろん

中身のない箱だけの状態で


 かなり厳重で安心出来るしっかりとしたつくりのですが・・・あの、お金かける場所間違ってませんか?



 発表からかれこれ・・・何年でしたっけ? 少なくとも3年以上は経過していると思います。
 そんなMAX合金ビッグオーが、全長約30センチという大迫力でついに登場!
 もちろん合金の名に恥じない重量約1.1キロという大ボリューム・・・あれ、なんか大きさの割に軽いような・・・?
 というか、1.1キロってジェネシックガオガイガーと同じくらいですよね。大きさは倍近くあるのに・・・?

 造形・塗装精度・プロポーションは良好。ネジ穴が隠しも付属。特に造形は細かなモールドまで良くできています。
 全身の各関節にはカバーが使用されていて、関節が目立たないように配慮されているのもグッドですね。

 ただ、全体的になんだか色に違和感が・・・? ビッグオーは何というか青に近い黒なイメージなんですけど、どことなく緑がかってるような・・・。
 確かに鋳造表現と合わせるならこの色の方が雰囲気は出ると思いますが、これは人によって可否が分かれるかもしれません。



 今回の商品最大の特徴の一つがこの鋳造表現。
 全身に特殊な塗装をすることで鋳造の雰囲気をばっちり出しています。

 ただ、その弊害か今回全身の装甲部に合金が使用されていません。
 これについてはどちらを優先するかで別れると思いますが、個人的には鋳造表現よりも合金使用を優先してほしかったなぁ。



 頭部のアップ。なかなか似てます。
 顔の造形・塗装ともに良好で特に問題なし。ただ、クリアパーツの色がちょっと薄いのは気になります。
 ギミックとしては背中のスイッチを押すことで目と頭部が光ります。結構雰囲気が出る良いギミックですね。



 アニメでもおなじみのグリフォンも付属。スケールはビッグオーと同じです。
 小さいながら造形・塗装ともに良好です。



 ちなみにグリフォンのタイヤはローラー型。
 もちろん転がし走行が可能です。



 ここからは可動の紹介。まずは首。
 首は左右・上ともに画像左くらい動きます。残念ながら下向きにはほとんど動きません。
 また、頭部のクリアパーツは結構外れやすいです。



 次は肩。水平方向には画像左、前後回転は画像右のように360度回転します。
 双方ともにクリックが入っていて、保持力も特に問題ありません。



 肘関節は画像のように約90度強可動。こちらもクリック関節です。
 肘の上下には左右ロール関節があり、肘の上下で腕を回転させられます。(下側にはクリックがあり)
 また、関節にはゴム製のカバーがかぶせてあり雰囲気もばっちりです。

 ただ、この肘上ロール関節とゴムカバーがなかなか曲者。
 というのも、

肘関節の上下にロール軸があるため肝心の肘関節がどの向きを向いているのか分からない

事があるのです。
 しかも、肘のクリック関節は固めなため結構力を入れないと動きません。
 つまり

肘を動かす際には力を入れなくてはいけないのに、動かす関節の向きが正しいのか確かめようがない

のです。

 もし肘関節が横を向いているのに前後に動かそうとしてしまったら? まぁ、当然破損するでしょうね。
 特に危険なのは開封時で、向きを確かめずパッケージの写真通りに動かすと破損してしまうかも。(実際私のは関節が横向きでした)
 関節カバーで雰囲気を出すというのは良いアイデアですが、それならせめて関節の向きは分かるようにしてください。
 というか、なんで肘の直上にロール関節を入れたんでしょうね。デザイン的に肩の下に入れても全く問題ないと思うのですが。
 肩の下に入れてくれれば肘上のロールは必要ないし、そうしたら肘関節と二の腕の向きが同じになって安心して動かせるのになぁ・・・。

 とりあえず、関節の向きがわかるように常に肘は少し曲げておいた方が良いかもしれません。



 手首は握り手以外に可動手が付属。人差し指が一番長いのは・・・ビッグオーはそういう仕様なのかな?
 それぞれの指の根元がボールジョイント、第1・第2・第3関節が軸可動します。



 こちらの可動手首はなかなか良くできていて、それぞれ良く動きます。
 握り拳も結構自然に作れるので、基本この手首をつけておけば問題ないと思います。



 次は腰。
 腰関節は軸関節で前後には動きません。左右の可動範囲は画像くらいが限界です。



 股関節。左右の開きは画像程度可動します。
 ただし、股関節はクリック入りで閉じ・開き・大開きの3種類にしか調節できません。
 重量のある本体を支えるためにクリックを入れるのは賛成なのですが・・・ちょっと大味すぎませんか?

 唯一の救いは本体が重くクリックが大味なため、閉じ〜開きの間の部分でも立たせられることですかね。
 正直、ここはクリックにしないでジェネシックガオガイガーみたいな固い股関節で良かった気がします。



 股関節の前後可動は画像左、太もも・膝下ロールは画像右くらいが限界。
 前後可動にはクリックが入っているのですが、今度はさらに大味で2つのみです。
 つまり、前か下かしか選択肢がありません。まぁ、あまり動かないのでこのクリック数でも問題ないですけど。

 膝上ロールに関してもなぜか全然回りません。かろうじて30度回るか回らないかくらい。
 膝下ロールもそれくらいですが、

回わるのは膝下部分のみで膝関節自体の向きは変わらない

ので注意。



 膝関節は画像左くらいが限界。
 クリックは3つですが、こちらもこの程度の可動範囲なら3つで十分かなぁ。
 
 ただ、膝を限界まで曲げると(45度弱くらいですが)、何と膝カバーが外れるときがあります。
 この程度の可動しかなく、しかもカバーが外れるとは・・・マジでふざけてるとしか思えない。
 なお、カバーが外れた場合はマイナスドライバーなどで押し込んでやると戻ります。



 最後は足首。可動範囲が画像程度で、足首にはスプリング式のサスペンションギミックがあります。
 前述の通り股関節は閉じ・開き・大開きの3種類に角度を調節できますが、

開きの時点でもう接地しません


 また、足首は前後に可動するのですが保持力が弱くいつの間にか本体が傾いていることもあります。
 左右にはあまり動かず、前後には勝手に傾く足首関節・・・えー。


 各部の可動の紹介は以上。全体的に正直イマイチ。
 なんというか

「大きさや素材を考えると最低限これくらいは動くだろうな」程度の可動しかない

印象。
 確かに本来なら最低限のレベルはパスしているのですが・・・うーん、値段が値段だし、もっと工夫が欲しかった。

 というか、そもそも可動検討課っていったい何? 今回一体何を検討したんですか?
 雰囲気はあるものの関節の向きがわからず、45度程度の膝可動で外れてしまう関節カバーですか?
 向きがわからないくせに動かす際には力が必要で、下手したら壊してしまう恐れのある肘関節ですか?
 前発の超合金魂にある引き出し関節すらなく、左右は大味なクリックで前後にもあまり動かない股関節ですか?
 デザイン的に全く問題ないはずなのに全然動かない太ももロールですか?

 工夫が欲しい個所に工夫はないし、工夫した個所もなんか空回りしてる気がします。

 もちろん、シンプルに作ることが悪いとは言いません。単純な構造は丈夫で遊びやすいですし。
 でも、それならなんで「可動検討課」とか「自由度の高い関節可動」とか宣伝したの?
 このビッグオーは大きさこそかなり大きいですが、重量はそこまで極端には重くないため引き出し関節等も不可能ではないはず。
 

もし可動を検討して工夫した結果がこれなら、可動検討課なんてもう潰してしまった方が良いと思いますよ




 少し厳しいことを書いている気もしますが、このビッグオーは39800円という超高額商品。
 この値段で発売するのなら当然それ相応の高いレベルが要求されるということくらい、メーカーは理解しておいてください。



 ここからはギミックの紹介。まずはサドンインパクト。
 パイル部にはスプリングが仕込まれており、拳をぐっと押しこむとバチンと伸縮します。



 キャノンパーティーは胴体の装甲を上にスライドさせると連動して胸の奥から手前に展開。
 なかなか面白いギミックなのですが、前に出るタイミングが悪いのか

胸装甲とガリガリ干渉して砲身の塗装が剥げます


 説明書には「しまうときは手で押さえて」とありますが、出す時も押さえておいた方が良いと思います。
 というか、この大きさと値段でここまでギミックの精度が悪いのは正直どうかと思います。

 また、このギミックのせいかは知りませんが胸部装甲には常に大きな隙間があります。(画像右)
 隙間は結構大きく、ギミックの関係で空白になっている内部が見えてしまい、個人的にはかなりがっくりです。



 モビーディックアンカーは差し替えで再現。計6本付属。
 鎖は金属製で、先端部は3種類から選択して交換可能です。



 左足首にはグリフォンの収納・発進ギミックがあります。
 かかとのスイッチを軽く押すとハッチが開き、ぐっと押すとグリフォンが発進します。芸が細かいですね。
 ただ、こちらのギミックもイマイチ精度が良くなく、きちんと発進する時としない時があります。

 で、主なギミックは以上。
 

ミサイルパーティー・O-サンダー・コックピット開閉については差し替えパーツすらつかず、一切再現できません


 O-サンダーはともかく、値段が1/3の超合金魂ですらキャノンパーティーとコックピット開閉があったのに・・・。
 MAX渡辺さん的には「お待ちいただいたことはある、充実の内容」らしいのですが・・・

頭沸いてるんじゃないですか?


 箱をやたら豪華にしたりグリフォン発進とか発光ギミックとかをつける前に、もっとやるべきことがあるでしょう・・・。



 文句ばかり言ってもしょうがないので、とりあえずアクション。
 大きさが大きさなので動かすと迫力があってカッコ良いです。

 ただ、とにかく下半身の可動がきつい。画像では膝関節と股関節の前後可動で何とか足首を接地させています。
 膝を伸ばしたまま脚を開くと足首が接地せず、本体の重量に足首関節が負けて前に倒れる確率大なので危険です。
 また、ポーズをつけて飾る際は腕などを動かして重心の位置を調節するようにした方が良いと思います。



 腕のシールドを構えて。
 なお、流石に腕をぴったりとくっつけることは不可能です。



 キャノンパーティー。
 胸部の砲身スライドギミック自体は面白いんですよね。精度と隙間が気になりますが。



 アークライン。可動指はピンと指を伸ばせるのでバッチリと決まります。



 クロムバスターのポーズも特に問題なし。(上半身は)
 なお、右画像は腰が引けたポーズになっていますが、こうしないとおそらく手を前に出しての自立は困難。
 膝を伸ばしたまま脚を開くと、腕の重量に耐えられずそのまま足首が前方に傾いて倒れます。
 今回、足首が可動範囲・保持力ともに遊び心地の脚をかなり引っ張っています。



 モビーディックアンカー射出。
 かなり絶妙なバランスで自立した奇跡の1枚・・・と思ったらこの後すぐ前に倒れました。
 大きい玩具は自立が難しいというのは確かにあるのですが・・・これ、ちょっとひどすぎませんか・・・。



 ただ、やはり大きい分動かすと大迫力。
 ポーズの一つ一つにハッタリが効いていてかなりカッコ良いです。
 特にサドンインパクトなど腕を振り回すポーズは抜群のカッコよさ。
 また、自立の問題となる重心も腕を前後に動かしてバランスをとることで他のポーズよりもしっかりと自立してくれます。



 ロジャーと並べて。
 スケール感は滅茶苦茶ですが、個人的にはかなりの満足感。
 やはり大きくて重たい玩具は素敵ですね。

 ま、玩具としての出来・コストパフォーマンスは全然駄目なんですけどね。


総評


 大きくて迫力があること。鋳造表現が良い雰囲気であること。
 正直、それくらいしか長所が無いアイテムかなぁ・・・。

 基本的な造形・塗装精度は良いのですが、ボディの色は違和感あるしクリアパーツの色は薄め。 胸部の隙間も気になります。
 付属品・ギミックともに第1期のビッグオーすら完全再現しておらず、前発の、しかも値段が1/3の超合金魂以下。
 そのギミックの精度もよいわけではなく、キャノンパーティーの砲身がガリガリ削れるとか本当に唖然。
 可動範囲も超合金魂に劣り、とくに目立った工夫のない最低限の可動のみ。(一部は最低限以下)
 重さも約1.1キロとその巨大さの割に軽め。その癖に重量に関節の保持(主に足首)が負け、転倒するというありさま。
 あと、カバーを付けるのは良いのですが、伸ばすと関節の向きがわからない肘関節とかは本当にどうにかしてほしいです。
 定価が2万円代半ばくらいだったら評価も変わってきますが、全体的に4万円という定価に対して完成度が追いついていないです。

 ただ、その大きさと雰囲気については他の追随を許さないアイテムであることも確かです。
 特に大きさは本当に大きく、飾っているだけで迫力満点。頼りになりそうな守護神といった感じ。
 部屋に素立で飾るのなら、これ以上に満足できるビッグオーはないと思います。
 

 値段を考えると商品としては問題外。はっきり言って全然値段と釣り合った内容じゃないです。
 ただ、雰囲気や迫力は良いので「可動やギミックなんて知るか! 俺は大きいビッグオーが欲しいんだ!」という人は買ってもよいかも。
 ビッグオーにそれほど思い入れがない人が買うと確実に大ダメージを受ける商品だと思うので、購入の際はよくご検討ください。
 

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